「言い負かして正しいことを言って満足しても一つもいいことはない」

私は、かつて“正しさ”というものに強くこだわっていた時期がありました。
議論になれば、相手を言い負かすことが自分の価値を証明するような気がして、必死に言葉を並べていました。けれど、どれだけ論理で勝っても、そこに温かさがなければ、心の中に残るのは空しさだけでした。

正しいことを言うのは悪いことではありません。
でも、相手を押しつぶすような正しさは、人を幸せにしない。
むしろ、関係を傷つけ、心の距離を広げてしまうことさえあるのです。

この言葉は、そんな経験から生まれました。
「勝つこと」よりも「つながること」のほうが、ずっと大切だと気づいた瞬間の想いです。
相手の気持ちを踏みにじってまで証明した“正しさ”は、どれほど完璧でも、誰の人生も良くしない。
それよりも、相手の立場に耳を傾け、理解しようとする姿勢のほうが、ずっと大きな価値を持っています。

言葉は、人を動かす力を持っています。
だからこそ、使い方を間違えれば、正しさでさえ人を傷つけてしまう。
この言葉は、そんな自戒と願いを込めたものです。

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