「他人の価値を認めなくてもいいから否定しないこと」
私は、人と関わる中でずっと感じてきたことがあります。
それは、「他人の価値を理解できない瞬間は、誰にでもある」ということです。
生き方が違う。
考え方が違う。
大切にしているものが違う。
ときには、どうしてその選択をするのか、どうしてその言葉を使うのか、まったく分からないこともある。
理解できない自分を責める必要はありません。価値を認められない自分を恥じる必要もありません。
でも――否定だけはしたくないのです。
価値を認められないまま否定してしまうと、相手の心を奪ってしまう。
その人が大切にしている世界を壊してしまう。
そして何より、自分自身の心も荒れてしまう。
だから私は、「認めなくてもいいから、否定しないこと」を大切にしたいと思いました。
理解できないままでもいい。
価値を感じられないままでもいい。
ただ、相手の世界を壊さないように、そっと距離を置く。
その人の選んだ道を、せめて踏みつけないでいる。
それは大きな優しさではないかもしれません。
けれど、誰かを守るための、そして自分の心を守るための、小さくて確かな思いやりだと信じています。
